SONY FX6 + DJI RS 3 PRO(リモートヘッド篇)

 

DJIのジンバルRS 3 PROは、DSLRカメラからSONYのFX6クラスのカメラまで搭載可能と謳われている。そこでそのFX6にシネマレンズ、レンズリモート、マットボックス、トランスミッターなどをフル装備した上でRS 3 PROに搭載し、ジャイロセンサーを使った簡易リモートヘッドとして動かしてみる

SONY FX6は、高感度・ワイドラチチュード*なフルサイズイメージセンサーを搭載し、よりシネマチックなイメージで表現力を発揮する

4K(QFHD 3840×2140)120p、HD(1920×1080)240pのハイフレームレート撮影も可能になっている優れたカメラである

*ラチチュードは、暗部限界点から明部限界点までの階調のことで、これをワイドに持つと黒潰れや白飛びといった事が起こりづらくなる

 

まずFX6には、ZEISS製のコンパクトプライムレンズ CP.2 Planar 50mm SUPER SPEED/T1.5 を装着

 

DJI FOCUS PROでレンズ周りを強化し、送信ユニットとTransmission遠隔モニターを用意

リモート操作用の遠隔モニターの両サイドには、RONIN 4D HAND GRIPSを装着した

左側グリップのトップにはジョイスティックと幾つかのボタンが、右側グリップのトップには大きめのダイヤルと数個のボタンが用意されている

これらのボタンやダイヤルでフォーカス調整やカメラパラメータの調整、録画の開始・停止、ウェーブフォーム等のON/OFFなどを操作することができる

   

握った時に人差し指側にはトリガーボタンもあり、遠隔モニターのメニューからボタンやダイヤルに割り当てる機能をカスタマイズすることができる

  

 

また、レンズ周り用の15mmロッドにフォーカスモーターとアイリスモーター、マットボックスにはChrosziel製 450-R2を装着

 

フォーカスプラー*用にもう一台*の遠隔モニターとFOCUS PROのハンドユニットを追加することも可能だ

*映画などの現場でフォーカスプラーとはピント専従ポジション、1stACが行なう事が多い

*DJI Transmissionは、双方向通信モードで2台まで同時接続が可能

 

今回は、最終的にTransmission遠隔モニターに搭載されているジャイロセンサーを使ったRS 3 PROリモートヘッド機能を確認することが最終目的

リモートヘッドとは、映画やドラマ、CMなどの撮影でクレーンやジブを使用する際によく使われる遠隔雲台システムで、SCOPIO OPS社のSCOPIO HEADなどがよく使われているもの

写真はコントローラーとミニスコーピオヘッド

 

遠隔モニターのジャイロセンサーは、動いた方向や速度を検出してパン/チルト/ロールの各モーターを動かす為のもの

そのために必要な各周辺機器を連携するケーブルハブをトランスミッターに装着し、ワイヤリングを行なった。一本一本バラのケーブルを繋いでいくより、作業も簡単で見た目にもスッキリ配線できる

トランスミッターにケーブルハブを装着

 

全ての装備を装着・配線できた所でバランス調整をしたのちに、RS 3 PROの動作を確認する

装備品が全て取り付けられた所で、RS 3 PROに載せて重量バランスを確認する

この組み合わせだとレンズ周りの重量のせいでカメラが後方に位置してしまうため、チルトアップの動作でRS 3 PROのアームに当たってしまい、動きに制約が出てしまうことが判った

流石にこれは、やりすぎた

 

カメラバランスを前方に動かせるように、後部にフィールドモニターを付けてみることも考えたがどう付けてもアームに干渉するため断念

レンズを変更して、比較的小径で軽量なSONYの単焦点レンズ FE 1.4/24 GMに付け替えた

FX6とFE 1.4/24 GMレンズの組み合わせだとそのままAFの機能が使えるメリットがある

SONY FE 1.4/24 GM

 

ちなみにSONY製レンズでは「FE」とは、35mmフルサイズセンサー対応を意味する

 

レンズに合わせてマットボックスを小型のTilta製 Mirageに変更した

変更したレンズとマットボックス

 

ちなみにFVCでは、このTilta製 MirageマットボックスにIllusionフィルター群をセットで用意している

Tilta Mirage & Illusion

 

再度アームの物理バランスがとれた所で、RS 3 PROのタッチ画面のホームメニューからオートチューンを実行

これにより剛性値が自動設定され、スムーズなスタビライジングが行なえるようになる

 

Home画面のオートチューンボタン

 

今度はカメラ位置も完璧で、手持ちでどのようにジンバルを動かしても干渉しない、良好なバランスとなった

今回の目的、遠隔モニターのジャイロセンサーを使ったRS 3 PROリモートヘッドを動かす

組んでしまえば、この機能を利用するのに面倒な設定はなく、遠隔モニターの画面左上に現れるアイコンをタップする(接続に不備があると表示されない)

ジャイロアイコン(ON時は黄色くONに変わる)

ジャイロスコープのフォロースピード調整

 

画面右側に”Gyroscope”基本設定画面が開いて、ジャイロ機能のON/OFF、パン/チルト/ロールそれぞれのフォロースピードを設定できる(0でフォローしない)

この感度設定は、RS 3 PRO本体横のジンバルモードスイッチ(3モード)それぞれの異なる値をプリセットしてくれる

RS 3 PRO本体のモードスイッチ

 

”Gyroscope”基本設定画面の下にある”Advanced”ボタンから、より細かい動きの滑らかさなどを設定することもできる

 

ジャイロセンサーで動かした様子のムービークリップは、画像をクリック!

(戻るにはブラウザの戻るボタンで)

 

 

 

 

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